
COLUMN コラム
コーヒー生産国視察 道中記(タイ サイアム)「タイのコーヒーって…」
イベント2025年1月12日より18日まで全日本コーヒー商工組合連合会主催の生産国研修旅行として参加してまいりました。
今回のミッションの目的としては、このところの産地での異常気象が原因のコーヒー高騰や生産量の減少が言われる中、一番近い生産エリアとして東南アジアがあります。以前からはアラビカ種としてよりもロブの生産地として世界の中では割安さを求める豆が多くありましたが、最近ではアラビカ種の生産にも徐々に力を入れてきているエリアです。
そんな中にタイ王国があります。
このミッションを通じてアジアのコーヒーの現状を知り、今すぐではないですが、将来、日本が扱うコーヒーとしての可能性を確認するため、産地視察研修に参加してまいりました。アジアのコーヒーの現状についてお話ししたいと思います。
まずはタイ王国のコーヒーの現状と歴史について話します。
まず、タイ王国の人口は約7,000万人。首都はバンコク。東アジアの中心に位置しミャンマー、ラオス、カンボジア、マレーシアと隣接。宗教は92.5%が仏教という国。日本との時差は2時間です。
アユタヤ王朝時代(1351~1767年)にはコーヒーを栽培したという記録が残っているが、1824年に王宮にコーヒーを植えようと苗を持ち込んだことが始まりです。
やがて東インド会社による貿易のため、南部を中心に複数のコーヒーが植えられました。
気温によって北部はアラビカ種、南部はカネフォラ種ロブスタが栽培されています。
タイのコーヒー生産量は約50万袋(30,000t)30%がアラビカ種、70%がカネフォラ種です。それに比べ、国内消費量は130万袋(80,000t)足りない量は輸入しているがアセアン加盟国は5%の関税だがブラジルなどのコーヒーは90%の関税がかかる。
そんな消費国なので、輸出量は少ない。結果、格付する必要がないという事につながる。
北部アラビカの品種は、カトゥーラ、ブルボン、カトゥアイなど。チェンマイではカチモールもある。精選はほぼアラビカ種はウォッシュド、カネフォラ種はナチュラルが一般的。
アユタヤ王朝時代(1351~1767年)にはコーヒーを栽培したという記録が残っているが、1824年に王宮にコーヒーを植えようと苗を持ち込んだことが始まりです。
やがて東インド会社による貿易のため、南部を中心に複数のコーヒーが植えられました。
気温によって北部はアラビカ種、南部はカネフォラ種ロブスタが栽培されています。
1969年ラーマ9世がタイ北部での深刻な健康被害をもたらしたケシ栽培をを撲滅するため、王室プロジェクトとしてケシ代替栽培を奨励していました。(ロイヤルプロジェクト)
これはタイ北部の山岳地帯ゴールデントライアングルで山岳民族が生計を立てるため栽培していたケシが麻薬の原料になり、地元住民の健康被害が深刻になりました。ラーマ9世はケシの代わりにコーヒーや果物の代替え栽培を促しました。国王の母親のシーナカリン王太后もケシ撲滅のため「ドイトゥン・プロジェクト」を立ち上げ、「メーファールアン財団」を設立し、チェンライでのコーヒーやマカダミアナッツの栽培を奨励し、山岳民族の自立支援につながりました。現在では国際的な賞を受賞するバリスタが登場するほどタイのコーヒー文化は発展しています。